紛争解決手続(金融ADR)

日本貸金業協会は紛争解決機関として金融庁の指定を受け、貸金業務における紛争解決等業務を実施しています。
契約者等と貸金業者との間の紛争について、当協会の紛争解決委員(弁護士)が中立・公正の立場で両当事者の交渉を仲介し、和解案を提示して和解による解決を図っています。

金融ADRについて

ADRとは

ADR(Alternative Dispute Resolution:裁判外紛争解決手続)とは公正中立な第三者が、専門家としての知見を活かし、当事者双方の話し合いを支援して合意による紛争解決を図る手続きを指します。

金融ADRとは

金融ADRは、金融商品・サービスの利用者と金融機関との間のトラブルを対象とし、当事者以外の第三者(金融ADR機関)が関わりながら、裁判以外の方法で解決を図る国の制度です。この制度は2010年10月1日から本格的にスタートしました。
日本貸金業協会は、2010年9月15日に金融庁から金融ADR機関として指定を受け、貸金業務における紛争解決等業務を実施しています。

金融ADR機関による紛争解決の仕組み。行政庁の監督下にある金融ADR機関が、利用者と金融機関の間に起きたトラブルに対し、中立公正な立場で交渉を仲介し、和解案を提示する流れを示した図。
図:金融ADR機関による紛争解決(指定紛争解決機関)の仕組み

金融ADR 3つのメリット

金融ADRには、主に以下の3つのメリットがあります。

1.中立・公正

金融ADR機関に所属する、金融分野に見識のある弁護士などの中立・公正な専門家(紛争解決委員)が和解案を提示し、解決に努めます。

2.迅速

金融ADRによる紛争解決までの標準的な処理期間は2~6か月程度と、裁判よりも短期間で解決を図ることができます。

3.低コスト

各金融ADR機関によって利用料が定められていますが、一部を除き、比較的低コストで利用できます。

業態ごとに設置されたADR制度

金融ADR機関(指定紛争解決機関)は業態ごとに設立されています。

日本貸金業協会の紛争解決手続

申立てができる方

貸金業務等関連紛争の当事者である契約者等であれば、紛争解決手続の申立てが可能です。
貸金業者も申立人となることができますが、その場合は、顧客からの苦情の申し出があり、自主的な解決が困難となっているケースが対象となります。例えば、弁済を怠っている債務者を相手方として、貸金業者が債権の回収のために紛争解決手続を申立てるような事案は、原則として同手続の対象とはならないと考えられます。

代理人について

紛争解決手続において代理人となることができるのは、以下のいずれかに該当する方です。

  • 法定代理人
  • 弁護士
  • 認定司法書士(但し、請求金額が140万円を超えない場合)
  • 配偶者、成年後見人等、代理人として当該手続を進める必要があると認められる事情があり、紛争受付課または紛争解決委員に許可された方

手数料

紛争解決手続の申立てにあたっては、所定の手数料がかかります。
この手数料は、申立人(契約者等)が相手方(貸金業者)に対して行う請求の価額によって異なり、申立人と相手方(貸金業者)は同額の手数料を負担します。
また、手数料以外に、紛争解決手続を利用するための通信費(電話代や郵送料)など、申立人がご負担いただく費用がございます。

紛争解決手続の手数料(申立人が契約者等の場合)

  • 申立人(契約者等)と相手方(貸金業者)は同額です
請求の価額(単位:万円) 手数料(単位:円) 請求の価額(単位:万円) 手数料(単位:円)
100以下 2,000 2,000超 2,500以下 25,000
100超 300以下 6,000 2,500超 3,000以下 29,000
300超 500以下 8,000 3,000超 3,500以下 33,000
500超 800以下 11,000 3,500超 4,000以下 37,000
800超 1,000以下 13,000 4,000超 4,500以下 41,000
1,000超 1,500以下 17,000 4,500超 5,000以下 45,000
1,500超 2,000以下 21,000 5,000超 50,000

紛争解決委員

紛争解決手続を担当する紛争解決委員は、5年以上の実務経験を持つ弁護士であり、個々の申立て事案につき、相談・紛争解決委員会の委員長により選任されます。
相談・紛争解決委員会は、裁判官、検察官の経歴を有する弁護士や各種団体の理事等、外部有識者で構成されており、相談・苦情・紛争解決に関する業務の中立・公正かつ的確な運営を確保しています。

紛争解決委員候補(順不同・敬称略)

  • 五十嵐 裕美 弁護士(東京弁護士会 第46期)
  • 飯田 豊浩 弁護士(第一東京弁護士会 第56期)

紛争解決手続の流れ

貸金業者とのトラブルは、まず相談をお伺いすることから始まります。そのうえで、正式に苦情申立てをいただくと「苦情処理手続」にて話し合いによる解決を図ります。
この手続きでも解決しない場合、「紛争解決手続(ADR)」へ移行となります。

苦情処理手続のフロー【無料】

本人からの申し出

相談受付

苦情(不満足の表明)

苦情申立て・受付

相手方(貸金業者)へ事実確認・調査等

話し合い・調整・指導等

不調

解決

手続終了

紛争解決手続移行の
意思表示
(紛争解決手続へ)

紛争解決手続(ADR)のフロー【有料】

申立人が支払う手数料は請求の価値に応じて変わります。

受理後、速やかに相手方に通知

紛争解決手続を担当する紛争解決委員の選任

紛争解決手続の開始

聴聞(事実確認・意見聴取)

  • 聴聞の実施場所は契約者の便宜を図る

和解案を提示し、円満な解決を図る

双方の合意が得られない場合は、打ち切りとなる場合もあります

時効中断効

紛争解決手続によっては、貸金業務関連紛争の当事者間に和解が成立する見込みがないことを理由に、紛争解決委員が紛争解決手続を終了した場合において、一定の範囲で時効中断効が認められます。

手続きにあたっての留意事項

手続きにあたり、以下の点にご留意ください。

紛争解決委員が手続きを開始しない主な場合

  • 申立てが貸金業者の貸金業務に係わるものでないとき。
  • 申立人が不当な目的でみだりに申立てをしたと認められるとき。
  • 申立てを行った契約者等が、申立てに係る当該貸金業務関連紛争を適切に解決するに足りる能力を有する者であると認められるとき。
  • 申立人、その代理人または保佐人が、暴力団その他の反社会的勢力の構成員であるとき。
  • 上記以外で、申立てを行った者につき紛争解決手続を行うのに適当でない事由があると認められるとき。

当事者の協力義務

  • 契約者等は、紛争解決委員から指示された書面や資料等の提出に協力してください。
  • 提出を受けた書類等は、原則として紛争解決手続終了から1か月以内に返還されますが、当事者が返還を求めない意思表示をされたときは廃棄されます。

紛争解決手続が終了する主な場合

  • 当事者双方に和解(和解案・特別調停案)が成立したとき。
  • 紛争解決と同一請求で、判決が確定、調停の成立、裁判上または裁判外での和解が成立したとき。
  • 契約者等から紛争解決手続実施同意が得られないとき、または貸金業者が正当な理由に基づき紛争解決手続に応じることを拒んだとき(紛争解決手続に応じるか否かの回答を求めた通知から30日が経過した場合)。
  • 申立てが受理されてから180日が経過しても当事者間に和解が成立する見込みがないと認められるとき。
  • その他、紛争解決手続を継続しがたい事由があるとき。

取下げ

以下の項目を記載し、申立人の署名・記名・捺印をした書面を紛争解決委員に提出することで、いつでも申立てを取下げることができます。

  • 申立てを取り下げる年月日
  • 申立人の氏名
  • 代理人がある場合には代理人の氏名
  • 当該紛争解決手続を特定する事項。但し、申立人がセンターから事件番号及び事件名の通知を受けている場合には、その事件番号及び事件名
  • 申立てを取り下げる旨

紛争解決手続の非公開

紛争解決手続は公開しませんが、紛争解決委員は、当事者双方の同意を得られた場合は、相当と認める方の傍聴を許可することがあります。

各種書類

紛争解決手続に関する申立書等

紛争解決手続ご利用者アンケート

ご利用者アンケート用紙

紛争解決等業務に関する規則

紛争解決等業務に関する規則

紛争解決等業務に関する細則

手続実施基本契約締結の業者について

1.加入貸金業者の義務の不履行の公表

「紛争解決等業務に関する規則」第33条第2項に基づく業者の名称等の公表

加入貸金業者の義務の不履行

該当なし

2.加入貸金業者名簿

加入貸金業者の氏名、名称又は商号、住所及び登録番号、協会員の場合協会員番号、その他細則で定める事項

紛争解決等業務の状況について

苦情・紛争申立事例の内容とその結果

お問い合わせ先

貸金業相談・紛争解決センター

ナビダイヤル 0570-051-051

050-3494-7993または03-5739-3863

受付時間:9:00~17:00

(土・日・祝休日・年末年始休業日を除く)

電話のおかけ間違いにご注意ください。
契約内容や返済に関する質問は、直接、契約されている貸金業者にお問い合わせください。
電話での申出内容を正しく把握するため、会話の内容を録音させていただきます。

よくあるご質問

ADRの申立ては誰ができるのですか?
契約者等、貸金業務等関連紛争の当事者であれば申立てすることができます。
貸金業者側からADRを申立てることはできますか?
貸金業者も申立人となることができますが、その場合は、顧客からの苦情の申し出があり、自主的な解決が困難となっているケースが対象となります。具体的には、貸金業者側から見て、顧客が事実に基づかない、あるいは貸金業者側に過失のないことで苦情を述べ、金銭請求をされるなど、自主的な解決が困難となっているケースが考えられます。したがって、契約者からの苦情がない事案、例えば、弁済を怠っている債務者を相手方として、貸金業者が債権の回収のためにADRを申立てるような事案は、原則として同手続の対象とはならないと考えられます。
代理人を立てることができますか?
代理人とは、代理することができる法律上の地位又は資格を有する人のことを言いますが、ADRにおいては、①法定代理人、②弁護士、③認定司法書士(但し、請求金額が140万円を超えない場合)が代理人になることができます。また、それ以外に、配偶者、成年後見人等、代理人として当該手続を進める必要があると認められる事情があって、紛争受付課又は紛争解決委員に許可されたときは、代理人となることができます。
ADRは費用がかかりますか?
ADRの申立てにあたり所定の手数料がかかります。手数料は、申立人(契約者等)が相手方(貸金業者)に対して行う請求の価額によって変わります。また、手数料以外にADRを利用するための通信費(電話代や郵送料)など、申立人にご負担いただくものがございます。
ADRの終結までどのくらいの期間がかかりますか?
申立てを受けたときから、原則6か月以内となります。但し、事案によっては長期になる場合があります。